2020.05.19 UP
2020年 十勝シラカバ花粉 今年は大量飛散しております
【今年は十勝のシラカバ花粉の大量飛散年です】
今年のシラカバ花粉症はここ10年間と比較して2番めに多い、大変な状況になっています。
帯広保健所のデータを参考にさせてもらっています。
現時点でのシラカバ花粉の飛散状況です。ピークは120個を超えています。
この数字は、過去10年間で2番めに花粉が多いことになります。
最大捕集数とは花粉の最大数、つまり花粉のピークを示します(右から2番めの欄です)。
2010年から昨年までのデータのうち、2018年が最大172個でした。
それ以外の年は最大100を超えていません。
しかし今年2020年はすでに120個を超えていますので、ここ10年間と比較して2番めに花粉が多い年になっています。
【症状、治療について】
今年は花粉が多いせいか、患者さんも目の症状がかなり強く、鼻やのどのかゆみの訴えも多くなっています。
ひどくなっても放置していると、いざ薬を使っても症状改善に時間がかかるため、早めに薬を使って抑えることが重要です。
【果物アレルギー、シラカバ花粉症(PFAS)について】
シラカバ花粉症があると、バラ科の果物であるリンゴやモモなどのアレルギーが出たりすることがあります。
最近ではシラカバ花粉症と豆乳のアレルギーが関係していることが分かってきております。
これらは花粉症と食べ物が関係しているため、以前は口腔アレルギー症候群(OAS)、最近では花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)と呼ばれています。
他にも夏のイネ科の雑草でスイカやメロンのアレルギー、秋のキク科の雑草でセロリやニンジンのアレルギーが出ることがあります。
当院で血液検査をすることでPFASの診断ができます。検査結果には1週間前後お時間をいただきます。また、検査項目がない果物や食べ物もありますのでご注意ください。
【最後に】
新型コロナウイルスで大変お忙しい中でも、保健所の方々には花粉症のデータを提供してもらっており、たいへん助かっております。ありがとうございます。
今年の春のシラカバはかなり花粉が多くなっています。そして次に夏のイネ科、秋のキク科と、他の花粉が多くなる季節になります。ご注意ください。
ご参考になりましたら幸いです。
すずらん耳鼻咽喉科 院長 佐藤 純