2018.10.04 UP
2018年ノーベル医学生理学賞に本庶・アリソン教授 PD-1/CTLA4
2018年ノーベル医学生理学賞に本庶・アリソン教授が決定しました。当院の院長にも非常に関係のある研究での受賞となりました。
本庶佑・京都大学教授はPD-1の、アリソン・テキサス大教授はCTLA4についての研究です。
院長の学位論文は2本あります。論文タイトルにはCTLA4という文字が入っております。私は今回ノーベル賞のアリソン教授と同じ分野を研究していました。
【院長・学位論文】
- Suppressive effects of CTLA4-Ig on nasal allergic reactions in presensitized murine model.
Sato J, Asakura K, Murakami M, Uede T, Kataura A.
Life Sci. 1999;64(9):785-95. - Topical CTLA4-Ig suppresses ongoing mucosal immune response in presensitized murine model of allergic rhinitis.
Sato J, Asakura K, Murakami M, Uede T, Kataura A.
Int Arch Allergy Immunol. 1999 Jul;119(3):197-204.
アリソン教授はCTLA4をガンを抑える研究でノーベル賞に輝きました。
私の博士号論文はCTLA4を用いてアレルギー性鼻炎を抑えられるか、という世界初の報告でした。今回、この研究領域は20年の時を経て2018年のノーベル医学生理学賞になっております。
私の今は亡き弟は内科医でテロメアを研究しておりました。その研究領域は2009年にノーベル医学生理学賞になっております。兄弟の研究領域とも医学の本流となっていることは大変喜ばしいことです。
世界中の研究者が寝る間も惜しんでやっていた研究の結果が、いま多くの患者さんに使われる薬となっています。これからも医学の進歩におくれないように頑張りたいと思ったニュースでした。
佐藤 純(すずらん耳鼻咽喉科)